「常に100%のプレーを心がけてきた」 今もなお進化し続ける“自然体” 日本代表NO8佐々木隆道(サントリー)トークイベントレポート!  | ラグビージャパン365

「常に100%のプレーを心がけてきた」 今もなお進化し続ける“自然体” 日本代表NO8佐々木隆道(サントリー)トークイベントレポート!

2012/04/02

文●編集部


トップリーグ、日本選手権の2冠を獲得に大きく貢献し、そして4月から日本代表にNO8として選出された佐々木隆道。啓光学園、早稲田大学、そしてサントリーでも結果を出し続ける男、佐々木隆道が3月23日、東京・高田馬場にある「ラグビーダイナー ノーサイドクラブ」でトークイベントに登場した。

このイベントが決まったのは今年の1月頃。イベントの告知とともにわずか3日でチケットは完売したほど。熱心なサントリーサポーターだけでなく、これからの日本ラグビーに期待するサポーターも集まった。小雨が降る肌寒い天気の中、会場はトークが始まる前から熱気に包まれていた。


MCはラグビージャーナリストの村上晃一氏。佐々木選手との絶妙な掛け合いが始まると一気に笑いにつつまれ、会場の雰囲気が和みだしていった。

サプライズは田村(NEC) 僕はがむしゃらにいくだけです!

スタートからお二人の絶妙な掛け合いで会場は終始笑いにつつまれた。

スタートからお二人の絶妙な掛け合いで会場は終始笑いにつつまれた。

時期的にサントリーの2冠達成、日本代表選出発表とタイムリーな話題があった週に開催されたこともあり、トークは初めから核心をつくテーマからスタートする。

村上 「代表に選ばれるのは、感じていた?」
佐々木 「いやあ、そういうのはあまり縁がないというか。あんまり」
村上 「代表についてはエディーさんから直接?」
佐々木 「いや、記者会見があるというので、チームディレクターの坂田さんから電話をいただいて聞きました」

村上 「廣瀬(俊朗)キャプテンについては?」
佐々木 「100%クレバー(賢い)なリーダーですね。僕は “がむしゃら” にいくだけです」
村上 「今回、サプライズだった選手はいる?」
佐々木 「・・・田村(優、NEC)くんですかね。若い選手がセンターに入るとは思わなかったです。激戦区ですから。
村上 「確かに。そうだよね」
村上 「日本代表って、今まで自分にとってどんな位置づけだった?」
佐々木 「一生懸命やってきた結果、与えられる “ご褒美 ”という感じ。最初は、 “(代表に)入りたい ” “ワールドカップに出たい ”思っていましたけど、やることやって駄目やったらしょうがいないなと。自分がコントロールできないところで、あがいても仕方ないので。逆に、(代表)選考期間で自分が100%と思えるようなプレーを常に心掛けていきたいと思っていました」
村上 「そういう気持ちだから(代表に)選ばれたのかもね」

 

サントリーは「お互いに認め合い、まとまっていた」

その後、話題は日本代表からサントリーに移ります。
エディー・ジョーンズ日本代表HCについて。


村上 「エディーさんからはこの2年間、どんなことを求められていた?」
佐々木 「一生懸命。結果を残す。ただ、エディーさんは結果さえ残せばいいというのではなくて、態度も重視します。練習中も集中してなければ “シャワーを浴びて帰れ ”っていわれます。実際に帰らされた選手もいましたし」
村上 「誰?」
佐々木「それは言えません(笑)ただ、ほんまに帰らされるんや、とチームの全員が感じましたね」



村上 「サントリーは今シーズン2冠を達成したわけだけれども、 “勝つチーム ”ってどういう雰囲気?」
佐々木 「とにかくまとまっていますね。チームが。家族みたいで--。レベルが上がれば上がるほど結束力が強くないと勝てないと思います。(サントリーの選手は)お互いに認め合っています。誰が出場しても心から応援できるし、自分が出てない試合でも、決勝で勝ったらみんなで喜びますし。そういうチームってやっぱり強いと思います」
村上 「お互いに認め合っている……」
佐々木 「ただぶつかる事もありましたよ。ぶつかった結果、お互いを認め合って、同じ一つの目標に向かえたのだと思います。大学の時は、ただぶつかるだけやったけど、今はぶつかって競い合って、リスペクト(尊敬)が生まれるんです」

 

数値的にはスーパーラグビーの選手と同じレベルに到達-自分の限界をあっという間に超えた

2冠を果たしたサントリーフィフティーンは、お互いにレスペクトし合える雰囲気だったという。

2冠を果たしたサントリーフィフティーンは、お互いにレスペクトし合える雰囲気だったという。

今年1年で自他共に認める大きく成長した佐々木選手。成長の裏にはこんなエピソードが……。

村上 「今年1年で大きく成長できたところは?」
佐々木 「フィジカル面ですかね。今が一番数値的にも出てきています。数値だけでは、スーパーラグビーの選手と同じレベルまでいっています。ただ、トレーニングがほんまハードです。だって、28(歳)にして吐きます? これまで(学生時代)もありましたけどさずがに28にして(吐くとは……)。でもそれだけやったという実感があるんで」
村上 「そういえば、日本代表にサントリーのフィットネスコーチ(ジョン・プライヤー氏)が入ったよね?」
佐々木 「サントリーの選手は、今からドキドキしてますよ(笑)」

さらに成長の要因として、今シーズンのトップリーグMV&オーストラリア代表110キャップのジョージ・スミスとの出会いについて挙げた。

村上 「今年1年でこれだけ成長できた、ってことは、(ジョージと)もう少し若い時に出会っていたらもっと成長してた?」
佐々木 「もう少し若かったら、これだけ心を開いて “教えてください ”って言えてかどうかわからなかったと思います」
村上 「タイミングとしては今がよかった、っていうことだね。」
佐々木「そうですね」

プレゼント抽選では、佐々木選手自らが番号を選び商品を手渡し。「佐々木選手に何でもお願いできる権」というスペシャルなプレゼントも!

プレゼント抽選では、佐々木選手自らが番号を選び商品を手渡し。「佐々木選手に何でもお願いできる権」というスペシャルなプレゼントも!

ラグビー以外では英語の勉強に興味あるという佐々木選手。ピーター・ヒューワット選手とは実際に自宅に招くといったプライベートな内容も話され、会場の笑いをさそった。一時間ほどのトークセッションを終えると、自ら各テーブルに出向き、サポーターと直接談笑。記念撮影やサポーターからのプレゼントなど、終始和やかな雰囲気だった。最後に参加者向けのプレゼント抽選会が行われ、サントリーのトレーニングウェアなどがプレゼントされた。

自然体。「エディージャパン」のNO8に気負いは微塵も感じられなかった。
だからこそ、応援したくなる、期待したくなる、そうした雰囲気に満ち溢れた素晴らしいトークイベントとなった。

会場となったノーサイドクラブさんを紹介。
ラグビーを見ながら楽しくお酒が飲める! ラグビーのトークイベントはもちろん、選手が実際に来店することも・・・高田馬場から徒歩5分です。
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RugbyDinner Noside club(ラグビーダイナー・ノーサイドクラブHP)

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